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記録されない記憶の中に

おててまくら
あのさぁ~「こぼれ話」とやらは、どうなったのさ?
by銀猫@漢方娘さんの「おててまくら」でリラックス中(←なんとまぁ!)

はいはい。ちょいと書いてみました。
が・・長くなっちゃったので、
お時間のある方、ご興味のある方のみ、どうぞ~~~♪

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

記憶されない記録
記録されない記憶


どちらかといえば、
私は・・だけれど
後者を選ぶかもしれない。

記憶なんて、たいがいいいかげんだけれど
どんな機械でもとらえられないものを、
みごとにつかまえているときがあるから。

言葉にしちゃうと
「空気感(アトモスフィア)」とか
「たたづまい(舞台用語だと「居方」?)とか
そういった類の「なにか」
もしかすると
古語でいう、「にほひ(かほり)」というのが
いちばん近いかもしれない「それ」
言葉にならないもの
でも、ふとよみがえるものとして
人って、それぞれにこっそりと
「記憶」を抱えているように思う。

クラシック畑の人間はことに
幼いころからの自分の音・先生の音・コンサートなどの音
さまざまな「現場の音記憶」を耳の中にしまっている。
それは耳だけでなく、肌の記憶だったり
匂いすら伴ったりする(先生宅だったり、会場だったり)
そうした記憶は、思いもよらぬときにひょっこり顔を出す。

それは理屈ぬきのなにか。なのデス。

理屈ぬきだけれど、人に伝えるときはそれじゃ困るので
さまざまなテクスト(楽譜・資料)をあさって「伝える言葉」をさがす。
また手持ちの音源を聴いて、記録の中に客観性を見出す。
それで納得することもあれば、疑問なまま残ることも。

そうした「いとなみ」も、また
形にならない、意味ももたない
でもなにか「大切!」な記憶として残っていく。
それを伝えることを「レッスン」などと言うのかもしれない。
だから時として言葉としての説明もできず
「あ~それそれ!それです!」とか「それは、ちがうわ」で終わっちゃう(こりゃこりゃ)
基本レッスンなら一対一だから
その時の生徒さんが「あ~これね」とわかれば、それでいいわけで。ね。
そういう意味で、音楽って「ひとりひとり手渡し」で伝えてきたように思う。今までは。

さて。
今回の公演「歌語りモーツァルト」の脚本の多くは
こうした「記録していない記憶」をたよりに書いた。
最終的には、大量の文件での確認作業をしたけれど。
「はじめの一歩」はそんなところから。

そのもっと「はじまり」は
キラキラ星やトルコマーチを生徒に教えているとき
自分がどう思って弾いているのか、
先生や過去の演奏家がなんと言っているのか
そんな「おはなし」をすることがあるわけで
そのあたりが、「もとのもと」

どちらも幼稚園か小学校低学年のときに
ちょっと上級生がピアノの発表会で弾いていたのを聴いた。それが最初。
ドレミファソって・・ドミソって・・こんなにきれいなんだ♪
トルコ風ってこんな感じなんだ♪ という遠い記憶。
トルコマーチがソナタの3楽章だなんて、知らないくらいの昔(爆)
楽譜だって、きっと「全音ピース」だったと思う。

その頃のテンポと、子供の発表会っぽい演奏を
実は「歌付き」のトルコマーチで再現しているつもり。
ただし、それだけじゃ困るから
そのテンポ、その弾き方の必然性を考えて。
生まれたのが、この歌詞。

♪がたごとと、馬車はゆく、がたごとがたごと馬車はゆく。
(記憶の中では小学生時代の速さ)

その「がたごと」加減は、
小学生時代(むかしむかし~~)の自分が
都内までレッスンに通ったころの列車の音にも似ている。
(ことに鉄橋をわたる音に!似てる!)

後にピアノ協奏曲まで弾けるようになると
いろいろ「見えてくる・わかってくる」ことがある。
こちらなんか、比較的わかりやすく使いやすい「参考書的書物」
NEC_2941.jpg
↑のような本を読むと、時代様式などまだ理解できない亜細亜の隅っこの若者たちに
「いままで伝えられてきた演奏方法」を、なるべく正確に伝えるために
戦後すぐに、↓のような「参考書的楽譜」を出版した当時の先生方ってすごい・・・と思う。
「書き下し楽譜(結局こう弾く)という楽譜にしない。ただし欄外に演奏例あり)」
「当時の演奏をしのぶよすがとして、スラーなど書きくわえ説明をつける(賛否両論あるけれど)」
NEC_2942.jpg
↑は春秋社版 あえてこの書き方を残しているからこそ
往時の習慣的記譜を「目で理解する」ことをした上で
演奏方法を「耳で理解」する。という「わけわからん・・」
と混乱をきわめる練習期間が必要になったりする(わたしだけか?未熟者ゆえ。。)

でも実はこの間に、時代性とか装飾音へのセンスなどが養われるのだろう。
すると冒頭のテーマ「シラソ♯ラ・ド」が完全な意味で「たかたかたん」と「平板に弾かれる」
ということは作曲者の意図ではないとわかってくる。
平板にしていいのは、リズム(歴時)だけ。音圧と残音は決して平たんでなく。

で・・じつはこういった「こう書いてあるけど、時代性や慣例からこのように演奏・・」
というのは、鍵盤楽器・弦楽器(管楽器も)・歌と、それぞれが持っている(ややこしや)
そのあたりの「すりあわせ」も、言葉の乗せ方・歌い方の中につめこんだつもり。

と・・まぁ。そういった「おんがくのつくりかた」そのものを、
説明するのではなく「うたがたり」の「うた」部分で子供たちに伝えたかったのね。
(おおおお!これでお話が繋がった!かな?!よかったよかった~~♪←自画自賛)

遠く薄い記憶でいい。
だれかひとりの耳の中のすみっこでいい。
こっそりひっそりと
残ってくれていたらいいなぁ。

と・・ここで少々「おおきいおともだち(大人の方)」向けの解説。

♪♪
「がたごと「と」」←「と」が重なるので後ろが微妙に強調される。
「ばしゃは「ゆく」」←yの音で若干音の重なりが作られK音で語尾が若干強調。
(と・・・これはヒロミ姫だから、そうしてくれると信じていたから前もって要求はしていない)

♪♪♪♪そうするとね♪♪♪♪
歌とピアノでコラボによりこの楽器の音を復元できるように考えたつもり。
(いや、実際実現できたとすれば、ほとんどヒロミ姫のおかげだけど)

バーチャル楽器博物館
↑の画面の「SKIP]をクリック。
「古典ピアノ室」のピアノ画像の内「ヨハン・フリッツ(ウィーン)」というのがあります。
試聴できますから、ぜひ聞いてみてください。打楽器ペダルのついた「トルコマーチピアノ」です。
この曲をはじめ「トルコ風」というのが当時いかに人気があったか?を知る逸品ですね。
こんな風な、ちょっと世俗的な楽しさが表現できてたら、うれしいな。

一方、完全にピアノのみ。という場面も作った。
ここは、その後の「夜の女王のアリア」とともに
まったく「日本語による説明」がなされない場面。
「疾走する哀しみを抱く作曲家」の表現として
ソナタの3楽章にふさわしい速めのテンポで駆け抜けた。
(ら・・客席でヘッドバンキングしている男子あり!そんなにファンキーだったか?笑)
また、この「歌語り」の中核をなす「魔笛」のテーマといわれる「無言の行」の意味を
さりげなく子供たちに伝えたかった・・ということでもあり。
本当の意味で「口を閉じる」と[脳みその中まで沈黙するという意味です)
本当の意味で耳が開く気がする。するとやがて心の鍵も開くのかもしれない。
私感だけど。
この状態のことを「おんがくしている体」というのかな?と思う。
私は。。だけれど。

さて、そういった意図は伝わったような。。。気がしているのです。実は。
もちろんそれは、「ワタクシの記憶」であり、本当かどうかわからないけど。
録画もしましたが、デジタル機器による記録はいつだって
「なにか違う・・なぁ」と思うわけで。(音そのものの再現は素晴らしいですけど)

なので、こういったことは「こぼれ話」として文字で残しておこうと思いました。

えーっとえーっと。。。(ぽりっ)
ものすごく「自分勝手」な意見かもしれません。
でも、「ほら話」ではないと思います。。。。たぶん。。

長くなりました。ここまで読んでくださった方に感謝!

ではでは、本日の「おまけ」です。
2006年、モーツァルトイヤー(生誕250年)のザルツブルグ音楽祭より。
オペラセリア「イドメネオ」(当時のクラヴィーアと弦楽によるオペラ)を
モダーンピアノ(現在のピアノ)で復刻再現したもの。
それにしても、なんというスタートリオ!!!!!

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プロフィール

音夢鈴ーねむりんー

Author:音夢鈴ーねむりんー
ねむりんチャンネルへようこそ!
なりわい:鍵盤屋
     (ぴあにすと)
生息場所:音の棲む場所 
     
基本クラシック奏者。
時として企画者。
あるときは脚本書き
たまにさすらいの吟遊詩人
気がつけば
てあそびナビゲーター?!
しかしてその実態は!!!!
・・・銀猫同居人である。

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